インディアンたちはどのような言語を用いているのでしょうか。
インディアンは確かにアメリカの先住民ですが、1492年にコロンブスがアメリカを発見し白人たちが入り込んでくる前からアメリカの地で生活をしていたのです。
つまり、彼らはもともと英語ではない言語をしゃべっていたということになります。
それならば彼らはどのような言語を用いているのでしょうか。
そしてそれらはどうなったのでしょうか。
ここではインディアンの言語について解説します。
民族ごとに言語があった
インディアンと一言で言っても、例えば北アメリカには絶滅した部族も含め、500ものインディアンの部族が生活しています。
そして彼らはもともと部族ごとに言語が違いました。
もちろん、近い地域で生活をしていた部族の中には似たような言語しゃべる人々もいますが、基本的に部族ごとに言語が違ったのです。
例えばナバホ族ならばナバホ語が使われていました。
インディアンも住む場所によって生活の仕方が違い、つまり習慣や文化も全然違ったのです。
そして彼らは自分たちの習慣や文化を大切にしながら生活をしていたのです。
白人による同化政策
そんなインディアンたちは第7代合衆国大統領アンドリュージャクソンによるインディアン強制移住法により土地を追われて行きました。
もともと所有という感覚がなかったインディアンたちは白人たちにこの豊かな土地で生活をする術を教え、白人たちに隙を与えてしまったのです。
そんなインディアンたちを白人たちは追い出し、リザベーションと呼ばれる保留地に追いやり、そして同化政策を行ってインディアンたちの言語を奪っていきました。
子供たちを親元から引き離し、彼らの言語を禁止して英語を教え、聖書を読ませ、アメリカ人としての教育を施したのです。
それによって子供達は自分たちの言語を忘れ、親元に戻ったときにはインディアンのコミュニティーに溶け込むことができなくなっていました。
その一方で白人のコミュニティーに溶け込むこともできず、彼らは宙ぶらりんな存在になってしまったのです。
教育を受けることができないから就職ができず、そんな中で結婚して子供が生まれ、その子供も教育を受けることができない、という悪循環が生まれました。
今でもインディアンたちの貧困率の高さは問題視されています。
アメリカ政府による謝罪
そんなアメリカ政府によるインディアンたちへの同化政策等に対し、クリントン大統領とオバマ大統領が公式な謝罪を行いました。
インディアンへの差別や迫害、強制移住法等はアメリカの政府が行ったことですから、このような大統領たちが政府を代表して謝罪をしたのです。
そして賠償に当たる政策も取り入れられ、インディアンは再度アメリカに迎えられたのです。
まとめ
いかがでしょうか。
インディアンたちにはそれぞれ言語がありましたが、今では多くが英語を公用語としてアメリカ社会において生活をしています。
しかし、今でもナバホ族などは彼らのリザベーションで自分たちの伝統や言語を守りながら生活をしているのです。