アメリカのインディアンは今、どのような生活をしているのでしょうか。
インディアンというのは、インドの人々ではなく一般的にアメリカの先住民のことを指します。
北米大陸にはインディアンの10の文化圏があると考えられており、その8つアメリカ合衆国の中にあると考えられています。
ここではそんなインディアンたちの今の暮らしについて解説します。
所得が低い
インディアンには悠々自適な人たちもいますが、アメリカの低所得者の大半がインディアンだとも言われています。
28パーセントという貧困率は他の人種に比べると最も高いとされており、失業率も約50パーセントで半分になります。
そのため健康的な食事ができず、肥満や糖尿病などの問題やアルコール依存、ドラック依存などの問題も多発しています。
全米平均の3倍の若者が自殺をしており、深刻な問題があるのです。
また、所得が低い家庭で育ち学校に行けないため、彼ら自身も所得が低く、また子供が生まれて苦労する、という悪循環があるのです。
居留地で静かに生活
今でも約200万人のインディアンたちがアメリカで生活していると考えられています。
特にカリフォルニア、アリゾナ、オクラホマに多く、それぞれが保有しているインディアン居留地で生活していると考えられていますが、若者達は他のアメリカ人たちと同様に学校に行き、就職するというケースが多くなっています。
近代的な生活をしているインディアンが多く、決して全員が民族衣装を来たり、馬に乗ったりして生活をしているというわけではありません。
お年寄りは魔除けとされるインディアン独特のアクセサリーを身につけて伝統行事を誇りとしています。
権利を獲得する戦い
インディアンたちは、実はアメリカにおいて黒人やアジア人同様、権利を剥奪されていた人々でした。
同化政策ということで子供たちは強制的にインディアンのアイデンティティーを奪われ、社会で生きていくことができなかったという歴史もあります。
19世紀末、最高裁判所は「インディアンは人間である」と述べたことにより彼らは初めて人権を主張できるようになりました。
第一次世界大戦は第二次世界大戦にはアメリカ国民として戦ったため、権利を視聴することができるようになったと言われています。
ニクソン大統領はインディアンたちの立場を良くしようとしてきましたが、ウォーターゲート事件によって失脚し、インディアンたちはさらなる苦境に立たされました。
500年以上にわたる差別の歴史を持つインディアンたちは今でもアメリカで権利を求め、戦いを続けていると言えるでしょう。
まとめ
いかがでしょうか。
インディアンたちの今の生活は決して伝統的な生活とは違います。
もちろん伝統的な生活を守っているインディアンたちもいますが、近代的な人が多い一方で、その生活はなかなか恵まれていないとも言えるでしょう。